長い間ライダー生活を送っていると、古傷のひとつやふたつ疼くことがある。
このごろなんか腰がずーんと重苦しくて...
この腰は筑波サーキットの第1コーナーでやったヤツか。
まだ駆け出しのレーサーだったころ、発売されたばかりのTZ350で(しかも他人の!)ハイサイト、思いきり腰を強打したことがある。翌日、僕の可愛いお尻を鏡で見たら、右側でん部が一面青アザとなっていた。それはまるでケツに唐獅子牡丹の刺青をしたかのようだった。
このときは椅子に座ると激痛モン、かといって寝ても寝返りは打てないし、なんと2本足で立っているのがいちばん楽だった...
と、ここまで書いて思い出した。もっと腰を強打していることを。
それはまたまたレプリカ狂乱時代のこと。新型になったガンマ250を迎えて「激走ガンマ5,000km!!」と題し、二輪専門誌で第1特集企画が組まれた。編集部のある東京中央区八丁堀を基地に、首都高速→中央高速→小牧JC→東名高速→首都高→編集部という1周約700km強のコースを昼夜関係なくぶっ通しで7周し、5,000kmを激走するという、いわばニューカマー歓迎企画だった。
ちなみに企画遂行に与えられた時間は締め切り間際ということもあって、なんと3日、72時間。僕を含めテストライダーは3人交替で乗る。現在の二輪雑誌企画ではありえない企画かもしれないが、当時はこんなバカで勢いのある企画ばかり。そしてこれがまた読者にウケたのである。ああ、よき時代だった。
その激走5,000km、時は2月。このころの冬は今よりも確実に寒かった。曇天の怪しげな天候の下、僕は前のライダーからバトン、じゃなかったガンマを受け取り、首都高から意気揚々と中央高速に乗り入れる。今でもそうだが中央高速は八王子を過ぎると途端に気温は下がり、談合坂あたりからは寒さとの戦いになる。そして甲府を過ぎあたりでいよいよ空からみぞれっぽいものが落ちてきた。
そして事態はついに恐れていたことになる。みぞれが韮崎で完全な雪に変わったのだ。ヘルメットのシールドに雪が積もり、視界がゼロになってしまうので、この天候の中シールドを開けて走ることを強いられる。
「このままだとかなりヤバイ、どうするか...」
と考えていた矢先、高速道路の電光掲示板に「この先チェーン規制」の文字が... もちろんチェーンなんか持っていない。所持しているのはホッカイロぐらい。
とにかく高速を降りて編集部に電話しよう... 僕は須玉ICで降りてこの惨状を編集部に電話した。受けた指示は最寄りのファミレスに避難して編集部からの4輪救助隊を待て、というものだった。とはいうものの、この国道沿いのどのくらい先にファミレスがあるのだろうか... とにかく僕はファミレスが近くにあることを祈りって雪の中、ガンマを走らせた。
雪はどんどん強くなり、あっという間に路面に15cmくらい積もり始めた。僕は前の4輪が走った轍の跡をトレースするようにガンマを走らせる。こうすればこの雪でも20km/hくらいのノロノロスピードならなんとかなるからだ。
だが恐ろしいのは信号だった。赤信号に対し、雪を考慮してフロントブレーキをそっとかけたつもりだったが、ハンドルがいきなりフルロックするまで切れた。思わず足を出して転倒だけは免れた。
これを機に、交差点ではゆっくりひとつずつシフトダウンしてエンジンブレーキ主体に、ブレーキはなめす程度で止まるテクニックを駆使した。黄信号は安全を確認してできるだけパス(いちど黄信号で止まろうとしたら交差点の真ん中で停止してしまった)した。
しかし、しかしである。このテクニックに溺れたワケではないが、赤信号でついに転倒を喫してしまう。いきなりフロントが切れた。速度が極遅なのでガッシャーンではなく、ボテンというコケ方で当然僕は無傷だった。
あちゃー、やっちまった、とにかくバイクを起こさなきゃ...
起き上った僕の視界に映ったのは、スピンしながらこちらに突っ込んでくる後方のクルマだった。ガンマを飛び越えて逃げようとした次の瞬間、僕の腰部に激痛が走った。
このあと、企画は僕抜きでなんとか5,000kmを撃破した。企画のページの最後を飾る、お約束の終了バンザイ集合写真には病院を退院(脱走ともいう)して、杖をつきながら参加した...
あっ、なんのことはない、また昔話シリーズになっちゃいましたね;^^A
2月28日のガレージセール商品第2弾!! 新品の秋吉レプリカヘルメット、新品革ジャンなどなど。
お楽しみに〜(^^)V
以前車で雪の中を営業中、何でもない直線で250γがいきなり「くるっ!」っと一回転してコケた場面に遭遇しました。滑って楽しいのはスキー、スケート位と思っていましたが、四輪のD?1GPみたいなカテゴリーが二輪でも出来ると楽しいかもしれませんね〜!
たけちゃんさん>
すんげえ積雪の中でバイクを走らせたことがある人はわかると思います。
ホント、なんにもしてないのにコケちゃうんですよね〜
そういえばオフ車のフロントにスキー板を強引に取り付けて、雪の中を走り回った雑誌企画もやったなぁ。
これは結構うまくいって楽しめました。最後にジャンプしたら壊れちゃったけどね;^^A